製造業経営コンサルタントの井上です。

今回は、実装機メーカーの(株)FUJIの先行指標である「受注高」「受注残」「通期業績予想」を見ていきます。(株)FUJIに関しては、四半期ごと「業績通期予想」を出しています。その予想で注目が「受注高」があります。四半期ごとの「受注高」よりも、先の予想を踏まえた「通期受注高予想」になりますので、より先行指数になります。ここが注目になります。

では見ていきましょう。

四半期ごと「受注高」「受注残」推移

(㈱)FUJIの2020年3月期から2023年3月期第二四半期までの四半期ごとの「受注高」「受注残」の事業別の数値です。

「受注残」は順調に伸びています。「受注高」に関しては、特にロボットソリューション事業はトレントとしては微増という感じです。

四半期ごと通期予想「受注高」「受注残」推移

(株)FUJIは四半期ごとに「通期予測」を出してきます。「売上高」はもちろん「受注高」「受注残」も発表しています。通常、「受注高」は先行指数になります。その「受注高」の予想になるので、見込みまで含まれている数値になります。より先行数値になります。

まとめ

まとめ
四半期ごとの「受注高」の推移は上下はあるが、微増の傾向を現在は維持している。
通期予想の「受注高」が減少に転じてきている。
まだ断定できないが、今後、下降していくことが考えられる。パソコンやスマホなどの市場動向は2023年は良くないとされています。
今後の動向を注視していく必要があります。

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 半導体製造装置

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