製造業経営コンサルタントの井上です。

2019年5月24日から27日まで、ベトナム(ハノイ)へ製造業や日本語学校など視察をしてきました。

目的は、私のクライアントが現地企業と今後さまざまなアライアンスを考えているので、現地に言って見てほしいと依頼された訪問しました。

ベトナムの製造業を視察した所見

今回は、製缶板金業と木工加工業、日本語学校には訪問してまりました。ほぼ観光なしという感じです。

製缶板金業は、ローカル企業で日本人はいません。経営幹部が日本語が悠長な日本語を話すことができます。設備は、アマダのベンダーが数台と溶接、電解めっき、塗装までできます。顧客が、現地の日系企業と日本との取引が一部あります。1〜2年以内にISO9100を取得予定。社員数が、120名ほど。創業がなんと2014年!若い会社です。どんどん成長している会社です。

3D CADを使い図面の修正等はできるとのこと。

2社目は、木工加工業。机・テーブル、椅子など、家具などの特注を受けています。この会社は、デザインから設計も熟し、イタリア製の加工を使いこなし、CADCAMから加工データを設計から現場に直接流して、加工をしてました。

いずれの2社もベトナム内の工場や建物、学校などが建っていけば、仕事がどんどん増える状況にあります。

現地の人件費が約3万/月です。日本の6分の1程度です。(2019年5月現在)

鉄などの材料は日本からの輸入に頼っています。ここのコスト増がどの程度か調べる必要があります。

ベトナムの方は、指示されたことは忠実に実施しします。飲食店でも、ほとんどお客の注文を紙に書くことはほぼ無いそうです。しかし正確にオーダーをこなして活きます。実際、食事ではオーダーを間違ったことは皆無でした。真面目であるだけでなく、正確に熟すという印象です。

日本でもクライアント先にベトナムの実習生が多くいますが、日本で合った時の印象とおりでした。いい加減の部分も日本人に比べれば有ると思いますが、仕事は忠実に正確にこなすという気質があります。

ベトナムの製造業は急速に発展しています。ただ最先端の技術を開発するというレベルにはまだまだ時間がかかります。日本の昭和初期であり、中国の10年前という感じです。確実に成長してくるので、市場として見ることができる業種もあり、生産のパートナーとして見る業種もあります。伸びている市場・国との付き合いは、人口減少の日本の製造業においては重要なファクターになります。

ベトナムの実習生

今回は、日本へ実習生を送り出す日本語学校にも行ってきました。

この学校はハノイの中でも規模も設備のかなり大きく、良い学校です。

先程申し上げましたが、クライアント先に7〜8年前から徐々の増えてきました。先日は、切削加工している会社のベトナム実習生向けの評価制度を作るなど、昔から接点は多くありました。私のクライアント先では、実習生はいきいき働いているところが多いです。

今回現地に行って改めて感じたことは、ベトナムの方たちが日本に来るのは金銭的にも魅力であるということは非常に大きいと感じました。ただ、日本に来るにも、日本語の習得やその日本語学校に通わせるなど、50〜100万円くらいかかります。現地の製造業現場の方の給料が月3万程度です。日本に行くことによる金銭的メリットはあるにせよ、それまでの日本語習得する努力や金銭的負担を親御さんがされているということを日本側の採用する企業は認識を新たにしつつ、単純に労働者としてだけでなく、人間として扱うのは当然であり、仲間として、付き合って行く必要があると感じました。

本当にベトナムのハノイでは、ほとんどの現地の人がいい人が多かったです。

 

あとは合わせてベトナムの概況を見て置いて下さい。

ベトナムの概況 : 人口、面積等

ベトナムの概況ですが、以下のとおりとなります

  • 国名 : ベトナム社会主義共和国
  • 人口 : 9,467万人(2018年推計)<都市部:全体比35.7%>
  • 面積 : 約33万k㎡(九州を除く日本面積に相当)
  • 失業率: 全体2.0%、都市部2.95%、地方部1.55%(※15歳以上の労働力は5,540万人)
  • 貧困世帯数率:6.8%(2018年計)
ベトナム人口ピラミッド
(資料:JETROより)

ベトナムは、人口が約9,500万と多く、平均年齢は31歳と若く、(平均寿命は女性 81歳、男性72歳)です。北部の首都で経済・工業の中心といわれるハノイ市と、観光産業が盛んな南部ホーチミン市の2都市に人口が集中しています。

ベトナムの概況 : 主要経済指標

項   目 単位2012201320142015201620172018
①経済成長実質GDP成長率5.35.46.06.76.26.87.1

(農林水産業)
(工業・建設業)


(サービス)



2.7
5.8


5.9

2.6
5.1


6.7

3.4
6.4


6.2

2.4
9.6


6.3

1.4
7.6


7.0

2.9
8.0


7.4

3.8
8.9


7.0

名目GDP10億ドル155.60170.60185.90191.50201.30216.00241.40
一人当たりGDPドル1,7531,9022,0492,0882,1722,3062,553
②消費者物価指数(年平均)9.26.64.10.62.73.53.5
③失業率(都市部)3.303.603.403.303.203.203.00
④工業生産高(前年比)4.85.97.69.87.59.410.2
⑤外国直接投資FDI実行額100万ドル10,04711,50012,50014,50015,80017,50019,100
伸率▲8.714.58.716.09.010.89.1
⑥貿易(通関ベース)貿易収支100万ドル78092,137▲3,5372,5212,9156,796
輸出100万ドル114,573132,135150,186162,112176,632214,019243,483
輸入100万ドル113,792132,125148,049165,649174,111211,104236,687

ベトナムの実施GDPの伸びが2018年で7.1%増で、毎年成長率が増えている状況である。特に(工業・建設業)の成長率が高い。更に、輸出額の増加が著しく伸びている状況です。

項   目単位2012201320142015201620172018
⑩財政歳入10億ドン734,883828,348877,697996,8701,101,3771,104,0001,272,500
歳出10億ドン978,4631,088,1531,103,9831,177,1001,360,0771,219,5001,272,100
財政収支10億ドン▲243,580▲259,805▲226,286▲180,230▲258,700▲115,500400
⑩対外債務対外債務高100万ドル61,57765,44872,42377,80685,642104,079n.a
債務返済比率
(財/サービス輸出比)
3.63.24.23.83.9
n.a
⑩マネーサプライBroad money10億ドン3,455,2204,194,6205,022,6405,771,4366,803,3907,773,306n.a
伸び率252120151814n.a
⑩金利政策金利
(リファイナンスレート)
9.07.06.56.56.56.25
n.a
預金金利10.56.74.94.74.84.8n.a
貸出金利13.59.68.27.07.07.4n.a

<資料:JETRO、出所:①実質GDPは統計総局(2013年より基準値を2010年で算出)/名目GDPと一人当たりGDPはIMF   (名目GDPの2018年は推計値、一人当たりGDPの2017年、2018年は推計値)、②~⑤⑩統計総局、⑥ベトナム税関総局、⑧~⑨IMF>

<ベトナム 貿易収支>

(資料:JETROより)

ベトナムの概況 : 国内総生産推移と産業別構成比

(資料:JETROより)

ベトナムの概況 : 消費者物価指数(CPI)

2012201320142015201620172018
前年同月比106.8106.0101.8100.6104.7102.6103.0
年平均109.2106.6104.1100.6102.7103.5103.5

ベトナムの概況 : ASEAN職国比較

(資料:JETROより)
ものづうり企業経営力32の視点
製造業ものづくり企業WEBマーケティング
製造業ものづくり企業 賃金評価制度
産業用ロボット導入自動化コンサルティング
技能技術伝承コンサルティング

【よく読まれている記事】 戦略面

中小の金属加工業の今後、未来とは?
受託加工業は「下請け企業」でなく「パートナー企業」を目指すべき
ミスミ「meviy」から見えてきた、中小部品加工業の今後、未来について
下請け製造業の活きる道・戦略
デジタル時代の「ものづくりは、人づくり」とは
機械設計製作の未来・戦略を、ミスミの「inCAD Library」から考察してみる
ロボットシステムインテグレータ(SIer)の取るべき戦略
機械設計がアップデートされる日

【よく読まれている記事】 マネジメント・管理面

「産業用ロボットを導入している企業」と「しない企業」の圧倒的な差が判明!
受託製造業の管理者として求められること(管理職の仕事・役割)
マネジメントエンジニアリング1
決定事項の「歩留まり」を改善する
組織は叩けば固くなる。組織運営の難しさ。
会社を変化・変革させるには、今より1割の社員が動き出せば全社が動く。
ゲーム性を仕事に取り入れてビジネスを強くする
製造業の採用方法を考える「オープンファクトリー」

【よく読まれている記事】 その他

スマート工場に向けたIoTシステムが氾濫中
ベトナム(ハノイ)の製造業を視察して

産業市場をグラフで見るシリーズ一覧