製造業経営コンサルタントの井上です。
高校3年の時にコンサルタントになることを決めて、タナベ経営→船井総研(現在)に至る井上としては、「好き」を仕事にしている人生を送らせて貰ってます。
「好きこそ物の上手なれ」とはよく言ったもので、手前味噌ですがタナベ経営でも3度がNo.1の実績をとったり、船井総研でも昨年は全社で2位で製造業分野では10年以上No.1を続けています。
まぁ仕事は楽しいですからね。
と思って過ごせているのは非常に幸せのことと思っています。
「仕事」が、いつからか「嫌なこと」「やらされる事」に成り下がった
そんな中、巷ではサラリーマンが飲み会で会社の愚痴を言ったり、仕事とプライベートを分ける論調もあり、疑問を感じてきました。
- 仕事は大変なこと
- 仕事は嫌なこと
- 仕事はやらされるもの
- 仕事は与えられるもの
仕事の地位がどんどん下がって来た気がしてます。
その背景には、日本経済の失われた30年などやった分報われることが少なくなってきたという背景もあるとは思います。
しかしどんな時代でも、仕事は最低1日に8時間程度はするものなので、それをイヤイヤやるよりは出来る限り「楽しく」「前向き」に取り組まないと勿体無いと新人の頃から思いつつ、ビジネスに取り組んできました。
そう時間が、自分の人生が「勿体無い」です。
楽しみながらお金がもらえる「ゲーム」と思えば、どんだけ幸せなことが思ってます。
時代の変化「ゲーム性」を取り入れる
更に現代は、インターネットが普及しシステム化が進み、さまざまなSaaSがビジネスを便利にしてきました。またRPAや今後はAI(人工知能)の発展もどんどん進むでしょう。ロボットの自動化もより進んで行きます。
多くの中小製造業は下請企業と言われます
— 井上雅史@ものづくり企業の経営を科学する(船井総研 上席コンサル) (@masashi_i) June 19, 2019
メーカーと違い自社製品を企画開発しておらず、
顧客の要求仕様(QCD等)を満たす為の「行為」を提供。
従って「サービス業」と捉えるべきで
日常の生産活動(QCD等)が「商品」です
顧客の期待値を超え下請企業から「パートナー企業」へなる為の力になりたい pic.twitter.com/dEeTbCDKeX
製造業は”絶対”デジタル化しないといけない
— 井上雅史@ものづくり企業の経営を科学する(船井総研 上席コンサル) (@masashi_i) June 22, 2019
と思っている推進派です。
ただ、逆に”超”アナログとして残るものは何かも
考え続けてます。
デジタルの先のアナログが、めちゃくちゃ重要
ということに気づいて欲しい。
アナログ有りきのデジタル化は中途半端で終わる。
最近思っていることをTwitterにも投稿しました。
どんどん自動化・システム化が進むと、人間でしか出来ないことしか残りません。
それを単純化すると、自動化・システム化出来ない「単純作業」か「難しい判断業務」かです。
「単純作業」として残る例としては、ハーネスの製作や設備等の配線業務などががあります。あのファナックもこの部分の自動化は費用対コストで自動化されていません。(出来るみたいですが)
「判断業務」は経営的部分であったり、マネジメントする上での判断だったりします。この場合はAIで取って変わられる部分も多々あると思いますが、全てなくなることは無いでしょう。
「判断業務」は難しい部分もあり、更に結果には責任が伴います。難しいことはそもそもやりがいを感じやすい業務なので、ゲーム性を取り入れなくても面白いものです。
その反面、先程の「単純作業」まで行かなくても、さまざまな仕事は「判断業務」よりは難易度がさがりルーチンワーク化しやすいです。
これらの仕事に対してより「やった感」を与えることが、仕事を面白くし、より自ら進んで仕事をしていくことに繋がっていきます。
社内通貨で自発性評価 ディスコが実践する会社が強くなる「ゲーム」
半導体製造装置メーカーのディスコが社内通貨を使い「ゲーム」を、業務の中に取り入れた例があります。
正確には社員が社内通貨「Will(ウィル)」を出し合った。語源は英語の「意志」だ。会社が発行・管理し、収益貢献につながる仕事に積極的に取り組めば付与されるが、非効率な行為は「減額」の対象となる。パソコンやスマートフォンで増減を確認でき、残高は一つの評価指標として賞与に日本円で反映される。
(サンケイビズより)
仕事のやり方として、
- 仕事は入札で発注
- 命令せず選ばせる
この2点が原則としてあるそうです。
半導体関連企業の営業利益率はメーカーによる設備投資などの影響を受けるが、ディスコでは上昇傾向にあり、同業他社より高い水準を維持している。前期(19年3月)の営業利益率は26.2%。一方、社員の平均残業時間は16年3月期以降の4年間で9%短くなったという。
(サンケイビズより)
このような取組の中で、考えに合わなくて退職した社員もいるそうです。
まとめ
難しい仕事は、これからも人間が行う仕事としても残ります。これはやり甲斐を与え続けてくれます。
更に仕事がよりより簡単にという方向に「進化」して行きます。結果、やり甲斐を与えづらい状況に少なからずなっていくでしょう。
社員は仕事・業務に常に前向きに取り組むこと。
これは当たり前として考えたえた上で、より「前向きに」業務に取り組んで貰えるかという観点で「ゲーム性」を取り入れていくことが望ましいです。
マネジメントをしっかりとすることによって、頑張った人が報われ、頑張らない買ったら報われないという当たり前の環境を作ることによって、仕事に面白さ見出すことが自然できます。まずはこころ目指しつつ、更に「ゲーム性」を取り入れられたら、社員の定着や生産性向上に寄与するでしょう。
間違ってもやるべきマネジメントを蔑ろにして、「ゲーム性」だけを取り入れる間違えた・ピントのずれたマネジメントに走ることだけは避けましょう。