10日に発表になった「機械受注統計」の5月実績ですが、民間設備投資の先行指標とされる「船舶・電力除く民需」の受注額(季節調整値)は前月比19.5%減の6853億円だった。減少は2カ月連続で、マイナス幅は統計を遡ることができる2005年4月以降で最大だそうです。
<民間設備投資の先行指標とされる「船舶・電力除く民需」の受注額>
内閣府によると「企業からのヒアリングでは特に目立った減少の理由はみられない」としている。
主な機械メーカー280社が製造業から受注した金額は前月比18.6%減の2835億円と2カ月連続のマイナス。電気機械向けの熱交換器やコンピューター、化学工業向けのボイラーやタービン、コンピューターなどが落ち込んだ。
しかし、工作機械受注高は5月、6月ともに1200億円超の受注高が続いている。工作機械の場合は、今年は一括償却や補助金が出ているので、通常時よりも受注が高い傾向にあるはずである。ただトレンドとして、下がっていない。
機械受注統計と工作機械受注高や、市況を現場で見ていると、今年の冬までは手堅そうだが、来年以降はまだ見えないというところです。ただ5月の機械受注高の下がり方は、異常なので気をつけて市場を見ていったほうが良い。