製造業コンサルタントの井上です。

今日は、最近話題の尾原和啓氏の「モチベーション革命」と自分が考えていた4つの世代について書いていきます。

モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書 (NewsPicks Book) 

著者 尾原和啓

もう「モチベーション革命」は読まれていると思うので、細かくは割愛します。

要は、30代以前の人は、モノやが溢れているのでモチベーションのあり方が違うという内容です。

(P18)しかし、時代は大きくうつり、今の30代以下は団塊世代以上とは全く異なる価値観を持っています。
(P19 )生まれたころからすでに何もかもが揃っていたので、物や地位などを欲して頑張ることはない。 埋めるべき空白が、そもそもないのです。
(P31)第1章で、詳しく説明しますが、アメリカ人心理学者のマーティン・セリグマンが唱えたように、人間の欲望というのは、 「達成・快楽・意味合い・良好な人間関係・没頭」の5つからなります。
(P36)「乾けない世代」は、うしろの3つ、「意味合い」「良好な人間関係」「没頭」を重視します。
「モチベーション革命」より

40代以上は「乾いている世代」と書かれてました。。。。

それは良いとして、世代によって価値観やモチベーションのあり方が違うという事実が有りそうです。その背景は何かと考えてみました。情報収集、情報処理、情報伝達という観点で見てみました。

※著者作成

まず世代を20歳から35歳、50歳、65歳の15歳感覚で区別することができます。

 35歳(前後)以下  ⇒  乾けない世代

 50歳(前後)以下  ⇒  バブル崩壊組 (景気がいい時を知らない)

 65歳(前後)以下  ⇒  成長期経験組 (別名 バブルタダ乗り世代 誰かが言ってました。)

 65歳(前後)以上  ⇒  団塊の世代

ビジネスをする上で、20代の前半の経験はその後をビジネス人生を左右する時期です。

矢印は、大まかな世代別の人口を表してます。(やや極端かもしれませんが)

そして、先ほどの3つの切り口「情報収集」「情報処理」「情報伝達」で見てみます。

まず「情報収集」は、世代が上から見ていくと(図の右側です)、

人から人へ  ⇒  ラジオ  ⇒  新聞 や テレビ  ⇒  インターネット

次に「情報処理」ですが、

人間の頭だけ  ⇒  そろばん ⇒  電卓  ⇒  パソコン  ⇒  スマートフォン

最後に「情報伝達」です。

人から人へ ⇒ 手紙 ⇒ 電話 ⇒ FAX ⇒ ポケベル ⇒ 携帯 ⇒ 携帯電話 ⇒ SNS(スマートフォン)

いかがでしょうか? 同じ人間ですが、4つの世代別に「情報収集」「情報処理」「情報伝達」についてみてみると、前提条件があまりに違うことがわかります。同じ人間ですが、若いころからスマートフォンを使っている世代と、今だにスマートフォンを使いこなせない世代では、物事の見え方を違ってくるでしょう。

「モチベーション革命」では、「乾けない世代」と「乾いている世代」とのギャップは、「乾いている世代」と「江戸時代の人」よりも世代間ギャップがあると述べてます。人によりますが、何となく私もそう感じています。

会社は、人間が構成してます。それが組織であり法人とも呼ばれています。

私がコンサルティングする上で重要視しているのは、法人として、組織の「性格」です。

その「性格」を作る重要な要素は経営者の「性格」がかなりの部分で影響を与えます。よく会社は経営者で99%決まるなど言われのと同じです。

業績を良くする、強い会社にする為に、自発性があり自分自身で「課題発見」が出来る組織にならないといけません。

「課題発見」が適切にできれば解決できたも同然です。

この辺の話は、今回はこのくらいにして、世代の話に戻ります。

4つの世代があり、それぞれの「モチベーション」や「さまざまな背景」が違うは、なんとなく理解できたと思います。

まずはそれを意識して、経営に活かしてほしいと思います。

更にいうと「乾けない世代」ですが、スマートフォンを使いこなして、さまざまな情報をとり自然と勉強をしている世代でもあります。「乾けない世代」は今までの世代以上に能力に格差が生まれていると感じてます。

問題点を持ちそれを自ら情報を取り理解を深め、どんどん思考が深く、視野が広い人が多くいます。メタップスの佐藤社長やショールームの前田社長などが代表的にだと思います。その反面、スマートフォンでゲームばかりしている人はそれほどとなってしまうかもしれません。

要は、「乾いている世代」は能力がものすごい高い人がいます。「乾いている世代」の割合よりももしかしたら多いのかもしれません。

そして、この「乾けない世代」の優秀のメンバーが、現在、30代になってきて、製造業でも優秀なトップランナーが役職につく時期になってきています。IT関連はもう既に創業して、上場などされている経営者も多いです。

製造業においても、これから5~10年は「乾けない世代」の優秀なメンバーが続々決定権を持ち、中堅以下では後継者にバトンタッチして一気に幹部になるメンバーもいます。

言いたいこととしては、5~10年でスピード感が他の業種より遅い製造業でも内部から変革が起こってきます。また先日の記事「

欲望が製造業を進化させる。テクノロジー=人間である!」に書きましたが、テクノロジーの進化が速くなり、外部環境である世の中や産業自体も急速に変わっていく時代です。

内部から外部から産業革命以来の「変化」が必ずきます。

時代の「流れる方向」を見誤らないようにしましょう。

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