こんにちは。産業財コンサルタントの井上雅史です。

前回の「産業機械・機器の修理・保全メンテナンス・ビジネス(2)」で、一つの事例を述べました。
今回は、産業機械・機器においての修理・保全メンテナンスのビジネスを強化する具体的方法についてお伝えしたいと思います。
まず、なぜ修理・保全メンテナンスを強化する必要があるのかについては「産業機械・機器の修理・保全メンテナンス・ビジネス(1)」で述べたように、ライフサイクル上で成熟期以降の産業においては、新規設備需要が少なくなり付加価値の高い事業として、メンテナンスを強化すること。また更新需要を狙うために顧客との接触頻度を高め、顧客との関係性を深めておくことが重要であるとお伝えしてきました。
ここでは産業財である”産業機械・機器の商品特性”について、特に今回はお伝えしたいと思います。
まず産業機械・機器の商品特性とは、これは井上が現場で見てきて、産業機械・機器を売る際に売り方がすべて同じでなく、違いができると感じた時に区分を考えてみました。
産業機械機器浅略の方向性
         <図表1>  (作成 井上雅史)
自社ブランドの製品を持っている企業は、いわゆる”プロセス”を持っている産業機械・機器メーカーで、図表1の①自社製品または②自社技術にあたります。次の③ODM(Original Design Manufacturer)④専用機は、設計者がおり客先の構想に基づいた設計機能を持っている産業機械・機器メーカーになります。⑤OEM⑥専用機は、客先からの支給図で製作・組立てができる産業機械・機器メーカーになります。⑦部品加工は、機械部品を社内加工したり部品加工として請け負ったりする機能がある産業機械・機器メーカーです。⑧修理・メンテナンス、⑨中古売買・レンタル、⑧は今回強化する産業機械・機器メーカーの機能及び事業です。
ただ⑧、⑨を強化する産業機械・機器メーカーは、主に①、②、④に該当する産業機械・機器メーカーです。
産業機械・機器メーカーで、顧客の市場がライフサイクル上で導入期から成長期にあたる場合は、いかにプロセスを開発して、自動化できるか歩留まり向上や生産性向上ができるかにかかっています。しかし、成熟期以降では、プロセスが出来上がっており、また新規設備需要も少ない状態です。したがって、⑧修理・メンテナンス、⑨中古売買・レンタルの強化や⑦部品加工の今日をすることが求められます。
少し長くなったのでここまでにしますが、次回は⑧修理・メンテナンス、⑨中古売買・レンタルの強化の手順をお伝えしたいと思います。

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