製造業経営コンサルタントの井上です。
活況である半導体製造装置の受注に、やや陰りが出てきた感があります。(装置メーカーの受注情報ベースで)
当初の予定に対してです。
従って、従来より高い水準であることは、今の所間違いないと思います。
今日は、会社のイノベーション力、イノベーションの源について考えてみたいと思います。
6月から7月くらいに、Newspicksで”さよなら、おっさん”特集をやってました。
まだ読まれてない方は、下記からどうぞ。
さよなら、おっさん社会。日本型雇用の終わりの始まり(NewsPicks編集部)https://t.co/06XApd4NjR
— NewsPicks (@NewsPicks) 2018年6月24日
間違えていけないのは、おっさん=歳を取ったベテラン社員というわけでないということ。
Newspicksでは、おっさんの定義を、以下の通り定義しています。
「古い価値観に凝り固まって新しい価値観に適応できない、 過去の成功体験に執着し既得権益をふりかざす、序列意識が強くて自己保身的、よそ者や序列が下の人間に対して非礼など、一言で言えば「新しいことを学ばない(アップデートしていない)」存在を“おっさん”と定義する」
なるほどですね。
歳をとった方が ”おっさん化” しやすいことは事実だと思います。
キーワードで捉えると
◆価値観が固まっている
◆過去の成功体験に執着する
◆既得権益をふりかざす
◆序列意識が強い
◆自己保身が強い
◆下の人に非礼
◆新しいことを学ばない
となります。1~2個当てはまっても”おっさん”認定したいところです。
特に、「新しいことを学ばない」が良くないですね。
”おっさん”の定義はこれくらいにして、会社のイノベーション力を削ぐのは、まさに会社の”おっさん化”です。
ほとんどの会社が、会社の”おっさん化”病に侵されています。
単純に考えると、年齢ではないのですが一つの要因として、20歳代の社員が定期的に入社してこない。
社員の年齢構成が、どんどん高年齢化して言っている会社は”おっさん化”しやすいでしょう。
人間、歳を取るのは避けられないですが、どうしても誰でも変化を嫌うようになります。
自分の未来が、今の延長線上にあると思っています。
身体も歳を取れば、固くなり意識的にストレッチや運動も行わないと俊敏な動きができなくなり、健康を維持することすらできない状態になります。
物理的な身体は、まだわかるので対処しようとします。
ただ、意識や考え方など、目に見えないことに対しては、対処が遅れ、硬直化が進んでしまいます。
そして、組織の”おっさん化”、会社の”おっさん化”が、知らずに進みます。
会社を変革しろ! 商品を開発しろ!などのイノベーションを起こす力は、”おっさん化”してしまった会社では、直ぐにはもどりません。(痛感)
経営者としては、いま製造業は忙しく人手不足ですが、このような時でも、常にルーチンワーク以外の改善や教育などをやり続けないと、忙しいが正当な理由になり、会社の”おっさん化”のキッカケを作ることになります。
どんな時でも、誰でも、常に一定割合を新しいことを行う時間に当てることが、会社の”おっさん化”を防ぐ唯一の方法です。
成長している社会や会社は、それを意識しなくてもできる環境にあります。
Googleは、成長市場で成長起業ですが、有名な20%ルールを自ら課してますよね。
Googleは20%ルールによってイノベーションのジレンマを回避している(斉藤 徹)
この低成長時代や成熟産業にいる会社などは、自ら実行しないと会社の”おっさん化”が進んでしまいます。
今、直ぐにできることとしては、どんな立場な人でも、毎週1冊くらいは読書をすることは意識の問題なので、ぜひ実行して下さい。