製造業経営コンサルタントの井上です。
相変わらず工業系の製造業は仕事が多く忙しいですね。
半導体製造装置関連は、少し一服感がありますが、良い感じで忙しです。
その様な中、人手不足で大変なクライアント先も多く、仕事は今後数年は安定的に見込めるが、人手が足りないという状況が続くと思います。
まだ世間では、製造業が景気が良くてという報道はありますが、人口減少になる日本において製造業、特に輸出に関わる産業の製造業が景気が続くということが伝わっていない気がします。新築の住宅販売など、今度、大変だろうなと想像してしまします。
今後、会社という組織として、重要なことは ”魅力のある組織づくり” であるとクライアント先には常々言ってます。
もう少し分かりやすくいうと、社員が辞めたくない会社、組織づくりということです。
まずは儲からないと何も始まらないの、この基本を押さえつつ、会社の組織をアップデートしていく必要があります。
忙しいから、指示が雑でもかまわない、忙しいから自分で自ら進んでどんどん仕事を進めるなど、いままでであれば当然のことですが、今は少し考え方を改める必要があります。
それは売り手市場であるということはありますが、まずは30歳以下はリーマンショックを社会人として経験していない人が多くいることです。
リーマンショック後のあの仕事が本当になるくなる恐怖を経験していれば、リーマンショックを思い出してあの頃が良かったのか、忙しい今の方が良いのか比べてみれば一目瞭然です。
あとは、30歳以下の人は、スマートフォン世代、インターネットが当たり前の世代で、良いも悪いも情報をしっかり取る習慣を持っていること。
これは他の会社の状況を今までよりも知ることが可能になっていることです。
要は、他人の芝は青く見える現象が起りえるということですね。これは仕方がないことです。
そこで、今まで会社(組織)を、生産性を上げる為や働き方改革だからではなく、アップデートしないと時代に適応できないということです。
経営者は意識的にこのことを考えるようにしてください。
退社する社員の退社理由は、人間関係にあることが多くあります。
その人間関係を悪化させる要因としては、コミュニケーション不足です。
会社のこと、部署のことなど、わかって当然だろと、社長や幹部、上司は思いますが、残念ながら上から下への情報伝達も意外と伝わりづらいのです。
また、一回言ったから分かっているだろ?と思うと思いますが、そうであればその会社は直ぐに上場企業になるくらい凄い会社になっているはずです。
まずは、「伝える努力」をより会社として、行うこと。その為にいつも栗酸っぱく言うのも良くないので、「意識できる仕組みづくり」を行うこと。
この辺りは、また別途ブログで書きたいと思います。
その結果「相互理解」を高め、「相互信頼」に昇華させて頂きたい。
そして会社として、組織としての「エンゲージメント力(絆)」を高める必要があります。
情報過多の時代、会社(組織)をより「安心・安全」である「場所」であるべきであると感じています。
情報過多であると、他の会社や他人をよりよく映り、自分はこれでいいのか?と疑問を抱き、会社員の場合は転職を考えたりするようになります。
工業系製造業は、当面忙しく、収益の上がる時期が続きます。その時に、採用力も必要ですが、社員が辞めてしまっては意味がありません。
会社と社員の間に、「相互理解」「相互信頼」そして「エンゲージメント力(絆)」を上げていく努力をする時期に来ています。