◆コンサルタントの視点

心のマネジメント

製造業コンサルタントの井上です。

10月中旬以降、装置メーカーやセットメーカー、またその部品を加工している加工業などが、空前の受注状況になっています。私のクライアント先が約30社程度あるのですが、上記分野に該当する20社程度がすべて忙しさMAXという状況です。

特に、半導体製造装置の部品を加工している加工業が数社あるのですが、ものすごい忙しさです。

製造業がこの様に受注が旺盛の場合は、毎回ですが「人が辞めていく」という現象が起こります。管理職が何とか仕事をこなそうと、現場に無理を言いながら熟していきます。その時、部下に対してしっかりとしたケアが出来ずに、ギブアップして退職を選択してしますというケースが起こりがちです。特に、入社3~5年目の期待の若手が退職してしまうというケースも多いです。

この様なケースが見受けられる会社に特徴があります。

 

  1.ミーティングが朝礼だけで、現場の改善など意見を言える「場」がない
  2.管理職が部下に対して「感謝」を表現することができない
  3.また管理職が部下との「接触頻度」が低すぎる
  4.会社が何を考えているのか伝わっていない、伝えきれていない

 

まず「1.ミーティングが朝礼だけで、現場の改善など意見を言える「場」がない」についてですが、これは完全に管理職の怠慢です。コンサルティングをスタートさせた時、まず会社に神経が通っているか確認をします。コミュニケーション・パイプである”会議体系”を確認します。この会議・ミーティングが、朝礼だけという会社が圧倒的に多いです。

「朝礼だけで、大丈夫です。」

と課長などは言います。5名以上いる組織は、しっかりと統制しながら、お互いの”想い”を確認しようとしたら朝礼以外のミーティングがかならず必要です。これをやらないのは、管理職がめんどくさい、またミーティングをどう進めていいのかわならない等の理由がほとんどです。部下は道具でないので、部下の意見を聞く「場」を飲み会の”インフォーマルの場”だけでなく、”フォーマルな場”でも言える「場」を作り改善活動につなげていけば、当事者意識がでます。そして組織へ貢献できていると、安心感を得ることができ辞めにくくなります。

 

次の「2.管理職が部下に対して「感謝」を表現することができない」ですが、これは日本人の特性でもあります。どんなに小さなことでも、手伝ってくれたこと、実施してくれたことに関して、「ありがとう」を常に伝える文化が必要です。”常に”です。これは”人として”重要な行為です。

更に「3.また管理職が部下との「接触頻度」が低すぎる」は、先ほどのミーティングとは別に、毎日、毎週と頻度はそれぞれですが、自分の部下に対して、業務上の会話以外での”声がけ”をしているかどうかということです。仕事だから、やって当たり前ではあります。ただ、作業者もロボットでなく、人間です。人は、人としてのコミュニケーションが無いと、嫌われているのではないかとか、悪い方に想像力を働かせてしまいます。自分が、過去でも良いので、人にされた行為で”嫌なこと”と”うれしいこと”を思い出してください。それを上司と部下の関係の中で”嫌なこと”はしない、”うれしいこと”を少しでも実践してください。まずは日常の”声掛け”です。

最後に「4.会社が何を考えているのか伝わっていない、伝えきれていない」。コンサルティングにまず入った時に、ヒアリングを実施するのですが、その際に社員がよく言う言葉として「社長が、会社が何を考えているのかわかならい。」ということです。社長からしたら”えっ”と思うことかもしれません。あれだけ朝礼で言っているので。。。。と。よく言われるように、伝わったことがすべてです。要は、文章化して伝えていないということに問題があります。会社は方針を作り、今期の具体的実施事項を決めているはずです。それを文章化して、ミーティング等で確認すれば簡単です。更に、それを評価に結びつけることで更に意識します。

この様に、忙しい時に社員が辞める会社には特徴があります。それを直すことは、簡単です。まとめると

  1.インフォーマルの「場」を作る
  2.「感謝」を伝える文化を作る
  3.日々、部下に声掛けをする
  4.方針書を文章化して、ミーティングで確認する

簡単です。当たり前のことを、当たり前にやることが重要です。社員は、ロボットでなく、人間です。

会社は社員の力によって成り立っています。特に製造業は、社員の活動自体が商品というとらえ方ができます。

ぜひ、日常を具体的に変えることによって、良い会社づくりに邁進して頂きたいと思います。

 

 


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プロフィール

(株)船井総合研究所 上席コンサルタント/

エグゼクティブ経営コンサルタント/

シニアエキスパート

●製造業分野のトップコンサルタント

●船井総研内上位トップ5(2017年)

高校3年から経営コンサルタントを目指す。理系なので大学で経営工学を専攻。前職(タナベ経営)の最終面接の後に交通事故入院3週間。。。終わったと思ったら合格。タナベ経営→船井総研。コンサル分野は製造業がメイン。

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