製造業経営コンサルタントの井上です。

今月11日に「ロボット導入促進のためのシステムインテグレータ育成事業」の採択案件が決定した。私のご支援先でも採択されテクニカルセンターを作っていきます。

今後は産業用ロボットは家電量販店のように、用途にあったロボットでワークテストをして、選択していく流れになります。今後は、機能が限定された簡易的・低価格なロボットが開発されてきます。より工場や他の職場にロボットが導入されていきます。

現状では、ライフロボティクス社「CORO」のようなロボットです。吉野家の厨房で洗い物のサポートで使用されています。
最近は、「CORO」のような協調型ロボットも種類が増えています。協調型ロボットとは柵がなくても同じ空間で人と協調して働くロボットのことです。注目が集まる理由の1つに規制緩和があります。日本でも2013年12月に規制が緩和され、安全性を確保できる何らかの処置が行われたロボットに対しては、人間と共同作業を行うことなどが可能となっています。
先日の日経テクロジーで協調型ロボットの特長があり、まとめてみた。

各社が磨く協働ロボットの強み、技術から見る生産現場の未来

野々村 洸、吉田 勝2017/04/28 00:00 (日経テクノロジーオンライン)

●スイスABB社の「YuMi」
アームの軸数が各7軸、計14軸ある双腕の協働ロボットです。
各アームが7軸あるという特徴を生かし、限られたスペースでも複雑な動きを実現できるのが特徴です。
可搬質量は1アーム当たり0.5kgと小さいものの、位置決め精度が0.02mmと高いのも利点です。

(スイスABB社の「YuMi」 日経テクノロジーオンラインより

●川崎重工業の「duAro」
水平多関節型(スカラ型)のアームを採用している。
複雑な動きを必要としない作業での導入を指向している。
双腕型にしたのは、専用の治具を可能な限りなくすため

(川崎重工業の「duAro」 日経テクノロジーオンラインより

●カワダロボティクスの「NEXTAGE」

アームが各6軸、首が2軸、腰に1軸の計15軸の人型協働ロボット。
可搬質量は各アーム1.5kgずつ。
また、頭部に2つ、各アームに1つずつのカメラを標準で装備。
このカメラは、ワークの検査、ワークの位置特定などに使う。

(カワダロボティクスの「NEXTAGE」 日経テクノロジーオンラインより

●ファナックの「CR-35iA」
可搬質量35kgと大きい

(ファナックの「CR-35iA」 日経テクノロジーオンラインより

●デンソーウェーブの協働ロボット「COBOTTA」
可搬質量0.5kg、アーム長310mmの6軸ロボット。机の上に設置して小さいワークを扱うことを想定

(デンソーウェーブの協働ロボット「COBOTTA」 日経テクノロジーオンラインより

●米Rethink Robotics社の「Sawyer」
制御ソフトウエアをアップデートすることで、ロボットの機能を随時拡充

(米Rethink Robotics社の「Sawyer」 日経テクノロジーオンラインより

●ドイツKUKA社の「LBRii wa」
移動の柔軟性を高めようとしている

(ドイツKUKA社の「LBRii wa」 日経テクノロジーオンラインより

●ライフロボティクスが開発する6軸の「CORO」
ロボットから肘となる部分をなくして、作業者がロボットの動きを予測しやすくした

(ライフロボティクスが開発する6軸の「CORO」 日経テクノロジーオンラインより

●安川電機の「MOTOMAN HC-10」(開発予定)

可搬質量10kg。6軸の各関節に力覚センサーを2つずつ搭載した冗長構成を採る。

(安川電機の「MOTOMAN HC-10」(開発予定) 日経テクノロジーオンラインより

●デンマークUniversal Robots社
専門家でなくてもティーチングできるようにしたロボット

これからは、人で行うこと、ロボットで行うこと、システム(AI等)で行うことを明確に分けて、仕事のあり方を考える時代がすぐそこまで来ています。

ハード、ソフト共にロボット化進みます。間違いなく、ロボットが良い同僚の時代に突入です。

早めに仲良くしておきましょう!