商品の情報非対称性から見る営業。そして、”さよなら、営業担当者”

 

製造業経営コンサルタントの井上です。

今日は、情報の非対称性から見たビジネスの変化についてです。

情報の非対称性とは?

情報の非対称性とは? なんとwikipediaにも出てました。

情報の非対称性(じょうほうのひたいしょうせい、information asymmetry)は、市場における各取引主体が保有する情報に差があるときの、その不均等な情報構造である。「売り手」と「買い手」の間において、「売り手」のみが専門知識と情報を有し、「買い手」はそれを知らないというように、双方で情報と知識の共有ができていない状態のことを指す。(wikipediaより

要するに、「売り手」と「買い手」に情報格差があるということです。

ボールペンなら「売り手」も「書い手」も商品に関する情報に関して、差はないでしょう。
工業用でもモノタロウなどで販売されている多くは、標準品で仕様が決まっていて、購入者も理解ができる商品ということです。
例えば、ウエスとか潤滑油とか、ドライバーなど。

情報の非対称性から見るビジネスの分類

情報の非対称性と販売方法の相関関係をマトリックスで見ていきます。

なぜ「販売方法」なのかというと、要は「人的販売」と「ネット通販」に区分できるからです。商品の多くが「ネット通販(EC)」で販売され、最近ではBtoB商材などあらゆるものがネットで販売されるようになってきてます。

今回は、その流れが今度どの様になっていくのかを見ていきたいと思います。
まずは情報の非対称性から見た、ビジネスの分類を見ていきます。

(筆者作成)

ここでは業務用や工業用の商品、いわゆる産業財に限定させてもらいます。(わからない人多くなりそうですが、このサイトの趣旨から言えばしかたがないと。。。)

軸を、「情報非対称性」と「販売方法(人的販売 対 ネット通販)」ととります。

「情報の非対称性」が少なく且つ受注決定までが容易な商品は、「ネット通販」に移りやすい。これはアスクル、モノタロウを代表するメーカー製品で型番がある商品に多く言えます。またデータで明確に指示ができる印刷通販やプリント基板の通販などは同じ様に右下の市場に含まれます。この辺りの商品は、今まで人的営業のルート販売として営業担当が介在してましたが、ITリテラシーが上がればどんどん営業担当は必要なくなっていくでしょう。NewsPicks風で言えば”さよなら、営業担当者”という感じです。

この分野は、アマゾンも狙っているので、後退することはなくよりネット通販へという流れになります。

上の左右の事象は、「情報の非対称性」が高い(多い)製品群です。具体的には、産業機器や装置など、専門知識を要する商品が挙げられます。高単価の製品も多く、主に自社生産設備などに直接関わる製品として、製品原価(減価償却費等も)に含まれる商品も多いです。製品原価に関わるものはよりシビアに価格を比べられます。相見積です。その場合は、購買側が交渉して値段を下げる行為を必ず行います。ネットで価格をオープンにすれば、それよりも価格を下げる行為を当然します。

しかし今後はより「一物一価」に近づいて行きます。ITリテラシーが上がり、情報がより増えてくれば、自ずと人的な営業担当者から買う理由がなくなっていきます。上部の右の事象の高単価の産業機械等や耐久消費財では自動車などもネット通販で売られるようになるでしょう。

上部の左の事象は、必ず残ります。営業担当者の説明などが必要な商品。自社専用の産業機械として専用機を設計製作をして貰う場合や、ロボットシステムをインテグレートしてもらうSIerの仕事が挙げられます。ただこの職種も新規の営業は、WEBから引合いを取る時代に既になっています。詳しくはこちらまで>>

結論として、考えなくていけないこと

結論として、商品の仕様が明確なものは情報をインターネットで容易に調べることができるので「情報の非対称性」が少なくなっていきます。従って、より多くの製品がネットで販売されることになります。

要は、”さよなら、営業担当者”ということです。

これは悲しむことでなく、当たり前なことです。必要がなくなった役割は無くなっていきます。ここにわざわざ費用をかけて非効率な仕事のやり方をやっている会社は淘汰される可能性が高いです。