中国 国主導の投資から見る産業への影響(鉄鋼、太陽光発電、液晶や半導体投資という流れ)

9月10日の日本経済新聞に、

中国、国主導で半導体投資5兆円 5年間に  基幹産業へ 需給悪化の懸念も

2016/9/11 2:0 日本経済新聞 電子版
中国で国内外の半導体メーカーが大規模な増産に乗り出す。現地大手の紫光集団が巨大メモリー工場の建設を打ち出すなど、少なくとも10カ所で新増設の計画がある。2020年までの5年間の総投資額は過去5年の2倍以上の5兆円規模に達する見通し。中国政府は半導体を基幹産業とするために国内企業の育成と同時に外資メーカーの投資も促している。世界的な増産計画と合わせて、半導体の需給悪化につながる可能性もある。
中国 国主導で半導体投資
 と半導体産業への投資、要は半導体の生産設備への投資を大幅に増やすということです。
背景には、半導体部品の輸入超過、要はこの分野での貿易赤字解消と産業の育成を目的にしている。
中国でのスマートフォンなど、電子機器のEMSでの生産が行われており、CPU等の半導体を大量に輸入している。
さらに、産業の育成、振興という目的で、過去にも鉄鋼→太陽光発電→液晶→半導体と行われてきている。
この結果、毎回ですが、国のお金を使って大量生産を行うために生産設備の導入を行ってきました。この段階では、装置においては日本の装置メーカーも恩恵を受けてきています。
太陽光発電の時は、株式会社エヌ・ピー・シー(東京証券取引所マザーズ) が飛躍しその後は図の通り、売上高が3分の1に落ち込んでいます。
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昨年では、液晶装置メーカーの受注、生産が多くありました。
FPD製造装置 受注高 201606
半導体製造装置の受注は、昨年から台湾や韓国からの受注も多いのですが、徐々に中国向けの半導体装置の受注があると聞いています。
半導体製造装置 受注高 201606
一昨年頃の中国の液晶製造メーカーなどは、投資に対して国の支援があるが、国営であればまだよいのですが、民間は投資はできるが、その後設備過剰になるのが見えているので投資に慎重でした。この中国での液晶投資過剰で液晶パネルの大幅下落が2018年以降は確実にくるので、現在の有機EL(OLED)への流れがあるとも言われています。(もちろんそれだけではないですが)
今回は、半導体製造も同様に需給関係悪化が懸念されています。5兆円とも11兆円とも言われているので、どの程度、反動等あるか現段階ではわかりませんが、一時的には需給関係が悪化するかもしれませんが、今度のIoTや自動運転などの需要が見込めるので、世界的に見た場合、結果的に適切な投資になる可能性もあると考えてます。
日本は、既に半導体製造産業が衰退しているので、それほど影響はどちらに転んでもないと思います。むしろ、半導体製造装置メーカーがお送り、しばらくは半導体製造装置の機械部品など一部の製造はかなり忙しい状況が続くと考えてます。