製造業 経営コンサルタントの井上です。

2020年1月(速報)の工作機械の受注高が発表されました。

先月の予想通り今月も下がりました。この要因を考えると

 ・米中の貿易戦争
 ・スマホ削り出しが5Gにより減少
 ・自動車業界の設備投資減少
 ・海外の工作機械メーカーの台頭

などが考えられますが、それにしても悪い。半導体製造装置は上昇トレンドに入ってきて、その分野の方はすでに投資昨年くらいに発注しているので、今後も続きますがそれだけに期待するのもこころ細いです。

それにしても特にリーマンショックなどの世界的な経済恐慌が起こっているわけでない状態で、ここまで連続して受注高が下がるのは、少し今までの景気循環等々考えても異常な状態と感じてます。

工作機械受注、19年は31%減 リーマン以来の落ち込み
2019/9/26 15:27

米中貿易摩擦の激化を受けて、世界の製造業の投資意欲を反映する工作機械の受注が急減速している。日本工作機械工業会(日工会)は26日、2019年の受注見通しを下方修正し、年間1兆2500億円前後になりそうだと発表した。1月時点では1兆6000億円と予想していたが、3500億円下振れする。前年比では31.2%減となり、リーマン・ショックで受注が急減した2009年以来の落ち込みとなる。(日本経済新聞より)

受注高と鉱工業生産指数の時間軸を合わせて見ました。

工作機械受注統計 2020年1月(2015年12月〜)

工作機械受注統計 2020年1月(2013年1月〜)※少し長期で見る

鉱工業生産指数(品目)工作機械 2019年11月

鉱工業生産指数 工作機械

鉱工業生産指数(品目別)の旋盤とマシニングだけで、工作機械の8割を占める言われています。マシニングは下げ止まりつつあります。また旋盤は3ヶ月連続下降し、100を切って来ています。注残がなくなった感じです。

鉱工業生産指数(業種別)金属加工機械 2019年10月

鉱工業生産指数 (業種別) 金属加工機械・機械工具

機械受注高 金属加工機械 2019年11月 ※12月分がでたら差し替えます

金属加工機