
製造業経営コンサルタントの井上です。
2022年5月の工作機械・金属機械関係の動向を鉱工業生産指数、工作機械受注高などから見ていきながら、今回は工作機械の内需・外需比率を特に見ていきます。
工作機械(機械加工機)の受注高ですが、高い水準のまま横ばいという状況です。中身を見ると外需が順調で内需がやや下降トレンドになっているように見えます。
5月は2か月連続で減少しました。これは過去のデータを見ても下降トレンドに入る時の現象です。前回のピークの2018年も同様です。但し、ウクライナ戦争や上海のロックダウンなど今までにない事態の中、また今までは外需が落ち込み出して、全体的に下降していきましたが、今回は外需がまだ良さそうです。状況を来月も見ていく必要があります。
工作機械受注統計

工作機械受注の内需・外需比率

今回初めて工作機械の内需・外需比率を出してみました。分かっていた事ですが、外需が多いですね。。。その比率が現在、外需:内需 → 6.5:3.5くらいになっています。全体の受注高、常に上昇トレンドではない状態で、外需比率の上昇が非常に気になります。輸出ができる製品であることは大変喜ばしいことですが、やはり海外の製造業の成長があっての工作機械の輸出になります。また中国などは、自国の工作機械メーカーが多く育っており、一桁違うくらいの価格になっています。(以前から)なかなか日本メーカーのレベルには来ていない部分もありますが、必要十分の性能を持っているメーカーもあります。ここが成長してきた時に日本の工作機械がどうなるかが気になるところです。今まで産業機械は、他国のメーカーにコストで破れてきた歴史が続いてますが、工作機械はそう簡単にはいかないと思ってますが、気は許せないとところです。
鉱工業生産指数 工作機械(旋盤・マシニング)(品目)

鉱工業生産指数(業種別)金属加工機械

機械受注高 金属加工機械

業種別の金属加工機械で見てみると、下降トレンドです。
鍛圧機械 全会員受注グラフ

鉱工業生産指数(業種別)生産用機械加工業

貿易統計 輸出額 一般機械

その他 経済指標グラフ化一覧
最新の経済指標をグラフ化して見ることによって、経済トレンドを把握することが重要。工作機械受注高、鉱工業生産指数、製造業国賠担当者指数(中国)(EU)、設備稼働率(米国)等を押さえておきましょう。
経済指標名 | |
産業機械 受注統計 | |
工作機械受注高 | 鍛圧機械受注 |
機械受注統計 ※1 内務省HPへ | |
機械受注高 (産業用ロボット) | 機械受注高 (建設機械) |
製造業購買担当者指数 | |
製造業購買担当者景気指数(日本) | 製造業購買担当者指数【PMI】(ドイツ) |
製造業購買担当者指数【PMI】(中国) | 製造業購買担当者指数【PMI】(ユーロ圏) |
製造業景況指数【ISM】(アメリカ) | |
鉱工業指数 | |
鉱工業指数(生産)四輪自動車・自動車部品 | 鉱工業指数(生産)電子デバイス・電子部品 |
鉱工業指数(生産)生産用機械工業 | 鉱工業指数(生産)電気計器・計測器 |
鉱工業指数(生産)半導体・液晶製造装置・半導体部品・液晶パネル | 鉱工業指数(生産)計測分析機器・精密測定機 |
鉱工業指数(生産)工作機械 | 鉱工業指数(生産)金属製品工業 |
鉱工業指数(生産)機械プレス | 鉱工業指数(生産)炭素繊維 |
鉱工業指数(生産)産業用ロボット | 鉱工業指数(生産)水晶振動子 |
鉱工業指数(生産)航空機部品 | 鉱工業指数(生産)段ボール箱・板 |
鉱工業指数(生産)建設機械 | 鉱工業指数(生産)プラスチック製部品 |
鉱工業指数(生産)食品・包装機械 | 鉱工業指数(生産)ファインセラミックス |
鉱工業指数(生産)ポンプ・圧縮機・油空圧機器等 | 鉱工業指数/設備稼働率(アメリカ) |
鉱工業指数(生産)普通鋼・特殊鋼等 | |
生産統計 | |
建設機械生産統計(金額・台数) | |
貿易統計 | |
貿易統計 商品別輸出額(全体) | 貿易統計 商品別輸出額(電気機器) |
貿易統計 商品別輸出額(一般機械) | 貿易統計 商品別輸出額(輸送用機器) |
特定サービス産業動態統計調査 | |
機械設計業 | エンジニアリング業 |
その他 | |
ハイテクノロジー産業の国別付加価値額 | |
貿易収支 | |
景気動向指数 |