BtoB製造業経営コンサルタントの井上です。
今回は少し、デジタル時代のBtoBマーケティングとして、まとめていこうと思ってます。何回かに分けて書いていきますので、よろしくお願いいたします。
書こうと思った理由は、最近、BtoBマーケティングが体系化されつつあるが、ただ違和感を感じることが結構あります。それはBtoBといっても様々であり、かなり乱暴に語られていることが多いと感じています。
●BtoBマーケティングでは、まず「業界・業種の特性」を考える
船井総研は、業種別の展開をしておりBtoCビジネスやBtoBビジネスの事業者に向けてマーケティングを始めコンサルティングを行っている。より詳細な業種別マーケティングを行っています。BtoBの中でも考えなければいけない特性が多々あります。
我々から見れば顧客の業界業種がどのような特性を持っているのかをより明確にすること、「解像度を上げること」がまず最初に重要と思ってます。
では、特性の区分を見ていきましょう。
(1)産業財(資本財/中間財/材料)、消費財(耐久消費財/一般消費財)
(2)プラント/機械設備/器具・工具類/機能部品/加工部品/業務用消耗品/原材料/業務用サービス
(3)メーカー/受託製造業
(4)生産体制(量産/見込み生産/個別受注型)
(5)購買頻度が高い・単価が安い/購買頻度が低い・単価が高い
(6)顧客の商品知識が高い/低い
(7)商品の市場横断性がある/なし
(8)アフターサービスが必要/不必要
(9)地域密着性の有無
(10)B2B2B/B2B2C などなど
特性の違いによりBtoBの中でもマーケティングは全く違ってきます。わかりやすい所では、アスクル、モノタロウ、ミスミまたはキーエンス、ファナック、エフピコなどでは、大きく違うのはお分かりいただけると思います。
(上記(1)〜(9)またはそれ以外については、また後日詳しく後述していきます。)
もう少しいうと企業規模などによっても違ってきます。
われわれコンサルタントも万能ではないので、初めて業界業種と熟知している業界業種では、前述の特性が違うので、はじめから打ちてが分かっているものと特性を知るための調査をするというフェーズが入ってきます。
あとはコンサルタントの上記の特性によって打ち手の基本が違っていることを認識できていたら良いのですが、殆どのコンサルタントは自分の得意技に持ち込むという「荒技」をしてきます。
「あなたが持っているものがカナヅチ一丁なら、すべての問題は釘に見える」
自分自身も気を付けていきたいものです。
◆基本的なBtoBマーケティング施策
特性に違いはあれど、基本的施策はあります。それが次になります。
(1)WEBマーケティング
①わかりやすいページ作成
②事例の充実
③FAQの充実
④特定ワードでのSEO
⑤CTA:Call To Actionの設計
⑥リスティング広告)
(2)電話フォローの最適化
(3)展示会への出展
(4)セミナーの開催
(5)メディア露出
①パブリシティ
②広告
③アワードの受賞
(6)メルマガ
(7)人的営業力
①営業資料の改善
②案件先行管理
③商談ストーリー明確化等
特性によっては違い、基本施策の中でも不必要なものが出てきます。
まとめ
自社のマーケティングにしろ、我々コンサルタントがクライアントに対してマーケティング支援をしていく上で、今流行りの打ち手を打つのではなくて、顧客自身の特性(強み等)はもちろんのこと、業界業種の特性を認識した上での対策を取らないとボタンをはじめから掛け間違えていることになります。
顧客、業界業種の特性の「解像度」をしっかりあげて、認識した上でのBtoBマーケティング(打ち手)にしていくことが重要と考えます。