製造業経営コンサルタントの井上です。
先日のトヨタイムズの第2回の労使交渉を見た後のこの組織改革、本気度が伺えます。
でも、外野は言いたいことをいうなぁと思う。
階層減らして、豊田章男社長の息子が社長になりやすい為の裏の改革だとかいう人もいる。そんな安易な考えで会社を経営しているいて、会社がおかしくなったらそれはそれまでの会社ということです。トヨタはそんな事をやっていたら、ここまでの会社にはなってないでしょう。また、実際のビジネスの現場では、それほど甘くは無い。またトヨタくらいの会社では、優秀な人がいくらでもいると思うが、本気で会社を良くしようとする人材としては、息子が継承するほうが良いケースも多々ある。
企業の組織論とと組織階層問題
ビジネスの世界を見ていると組織の階層を増やしたり減らしたり、状況に合わせて企業は変えていく。
これは階層がしっかりした組織のほうが役割が明確で良い組織であるとか、逆に階層が無くてフラットな組織のほうが責任と権限を与えて動かしたほうがパフォーマンスが良いとかいろいろ語られています。
自分の中の結論としては、組織の状況(社歴や規模、構成員の意欲・能力等)で選択する組織の形は変わる、変えなければいけないと言うことです。
どちらの組織形態や階層など、良いかという議論は意味をなさない。それを語っている人のポジショントークに過ぎない。状況状況に応じた、組織形態・階層等について、具体的に語る上では意味はある。
唯一あるとすれば、どういう状況においても階層を増やす=ポジションを確保する的な動きがある組織は、企業のベクトルが顧客に向かっているというよりは社内に向かいすぎている傾向があります。
以前、書きましたがトヨタも色々と大きな組織になると変われないという状況があり、今回、更に副社長のポジションを無くしたという経緯があると思います。
組織はビジネスマンにとって、自分自身の生存に関わる部分になるので、会社としてどうあるべきかを判断できる人が判断しないと、会社全体のベクトルが内向きになり、顧客を見ない会社に直ぐに変化してしまいます。
ぜひぜひ気をつけて頂きたい。
2019年と2020年の労使交渉を比べて