製造業 経営コンサルタントの井上です。
2021年6月(速報)の工作機械の受注高が発表されました。グラフ化したので見ていきましょう。
一言
6月の工作機械受注(速報値)は、前年同月比96.6%増の1321億円になりました。2018年12月(1355億円)以来2年半ぶりの規模です。外需が同約2倍の874億円に拡大したほか、内需も1年9カ月ぶりの高水準に当たる447億円(同91.5%増)に伸びました。
工作機械の受注は中国市場でいち早く回復し、足元では北米や欧州でも設備投資の活性化が目立ちます。
下のグラフを見てもらうと、過去の同じ様な時期とくれべてみると、好景気の入口であるといえます。ここから製造業、特に設備業の好景気が続きます。
受注高と鉱工業生産指数の時間軸を合わせて見ました。
工作機械受注統計(グラフ)
鉱工業生産指数(品目)工作機械(グラフ)
鉱工業生産指数(品目別)の旋盤とマシニングだけで、工作機械の8割を占める言われています。
かなりの下げトレンドですが、止まる気配が有りません。。。。。
鉱工業生産指数(業種別)金属加工機械(グラフ)
機械受注高 金属加工機械
鍛圧機械 受注動向
(一般社団法人 日本鍛圧機械工業会より)
1.概 況 | 受注総合計は236.0億円と、前年同月比で47.0%増となり、2021年初頭より8ヶ月連続プラスであった。プレス系、板金系ともに国内外において好調を維持。 全世界的にもコロナ禍による経済の不透明感は続づくものの、中国・北米を中心に全般的に回復傾向が顕著となってきている。 |
2.機種別 | プレス系機械は91.0億円と、前年同月比で48.3%増となり、大型プレスが約5倍増。小型プレス55.9%増、中型プレスも47.2%増。油圧プレスが約4倍増となったが、超大型プレスと フォーミングのみマイナスであった。板金系機械は81.6億円と前年同月比82.5%増となり。パンチングが約2.2倍増、レーザ・プラズマが約2.7倍増で、プレスブレーキも18.4%増となった。 |
3.内外別 | 国内は108.5億円、前年同月比45.2%増。鉄鋼・非鉄が約3.8倍、金属が21.7%増、一般機械が約2.3倍増、電気も78.5%増となったが、自動車のみ16.5%減であった。 (機種計) 輸出は64.1億円、前年同月比で約2倍増となり、北米向が約2.9倍。中国向も46.7%増で、東南アジアも約3.5倍増と回復の兆しがみえてきた模様。 |
機械受注統計
その他 経済指標一覧
最新の経済指標をグラフ化して見ることによって、経済トレンドを把握することが重要。工作機械受注高、鉱工業生産指数、製造業国賠担当者指数(中国)(EU)、設備稼働率(米国)等を押さえておきましょう。
経済指標名 | |
産業機械 受注統計 | |
工作機械受注高 | 鍛圧機械受注 |
機械受注統計 ※1 内務省HPへ | |
機械受注高 (産業用ロボット) | 機械受注高 (建設機械) |
製造業購買担当者指数 | |
製造業購買担当者景気指数(日本) | 製造業購買担当者指数【PMI】(ドイツ) |
製造業購買担当者指数【PMI】(中国) | 製造業購買担当者指数【PMI】(ユーロ圏) |
製造業景況指数【ISM】(アメリカ) | |
鉱工業指数 | |
鉱工業指数(生産)四輪自動車・自動車部品 | 鉱工業指数(生産)電子デバイス・電子部品 |
鉱工業指数(生産)生産用機械工業 | 鉱工業指数(生産)電気計器・計測器 |
鉱工業指数(生産)半導体・液晶製造装置・半導体部品・液晶パネル | 鉱工業指数(生産)計測分析機器・精密測定機 |
鉱工業指数(生産)工作機械 | 鉱工業指数(生産)金属製品工業 |
鉱工業指数(生産)機械プレス | 鉱工業指数(生産)炭素繊維 |
鉱工業指数(生産)産業用ロボット | 鉱工業指数(生産)水晶振動子 |
鉱工業指数(生産)航空機部品 | 鉱工業指数(生産)段ボール箱・板 |
鉱工業指数(生産)建設機械 | 鉱工業指数(生産)プラスチック製部品 |
鉱工業指数(生産)食品・包装機械 | 鉱工業指数(生産)ファインセラミックス |
鉱工業指数(生産)ポンプ・圧縮機・油空圧機器等 | 鉱工業指数/設備稼働率(アメリカ) |
鉱工業指数(生産)普通鋼・特殊鋼等 | |
生産統計 | |
建設機械生産統計(金額・台数) | |
貿易統計 | |
貿易統計 商品別輸出額(全体) | 貿易統計 商品別輸出額(電気機器) |
貿易統計 商品別輸出額(一般機械) | 貿易統計 商品別輸出額(輸送用機器) |
特定サービス産業動態統計調査 | |
機械設計業 | エンジニアリング業 |
その他 | |
ハイテクノロジー産業の国別付加価値額 | |
貿易収支 | |
景気動向指数 |