製造業 経営コンサルタントの井上です。

注目の8月の工作機械の受注高が発表されました。まずは日経より。

工作機械の輸出、8月前年割れ 貿易戦争の影

景気の先行指標と言われる工作機械受注額に頭打ち感が目立ってきた。日本工作機械工業会(日工会、東京・港)が11日発表した8月の工作機械受注額(速報値)は、外需(輸出)額が前年同月比4.4%減となり、21カ月ぶりに前年を割り込んだ。中国市場で米中摩擦の影響から投資の様子見が広がっているとの声も聞かれ、懸念が顕在化しつつある。受注の水準自体は依然高く各社とも生産に追われる状況は続いている
全体の受注額は国内向けがものづくり補助金の効果もあり2割増となったことで5.3%増の1405億円と21カ月連続のプラスを維持した。ただ、受注の伸びは低下しつつあり、空前の活況を維持してきた工作機械受注が変調期を迎えつつある。(日本経済新聞より)

他の記事を見てもどうして下がってきているのかわからないというところですね。
グラフを見てみましょう。

(グラフ 筆者作成)

現場の声を聞いていると国内は当然、半導体製造装置など活況が続いています。
但し、半導体製造装置でも韓国向けが落ち込んでいるようです。メーカーでは、日立国際や荏原製作所など。

現状の工作機械受注高は、過去から見ればかなり高い水準です。1000億円あれば景気が良いと言われてきました。
現状では、1500億円前後なので、2ヶ月あれば以前の3ヶ月分を受注していることになります。
結論から言えば、現状の水準が現実的にまだ良い状態と言えるのでないでしょうか。
1200億円~1300億円を中心に推移していくのではないかと考えてます。