製造業コンサルタントの井上です。

ついに自動車もファブレスの時代になってきました。自動車メーカー同士が相互で、エンジンなどを共有し合うのでなく、純粋な自動車のファブレスメーカーです。

540馬力の超スーパーな電気自動車「GLM-G4」国内発表!

2017年04月25日 12時00分更新

「トミーカイラ ZZ」など、電気自動車(EV)を開発・販売する新興メーカー、京都のGLM。そのGLMが新型スーパーEV「GLM-G4」の国内初お披露目となる発表会を開催した。

http://ascii.jp/elem/000/001/474/1474296/

何が凄いというと、これだけのスペックのものを自動車メーカーがまだ発売していない時に、ファブレスメーカーが先行して発売できてしまうということです。

製造業の歴史的に見ていくと、

●先行メーカーが、自前主義で川上から川下まですべて抱え込んで製造して製品を作っていく

●その後、サプライチェーンが徐々に出来上がりつつ、垂直統合型サプライチェーンでで製造していく

●更に、メーカー通しがお互いに相互補完していき、垂直統合型からネットワーク型サプライチェーンへ

●そして、受託を専門とする会社が徐々に現れる。有名なところでは。フォックスコンなどがある

という感じに、製品・業界にもよりますが、受託製造業が徐々に力を付けていき、製造機能を”買う”ことが可能な時代になってきた。メーカーになりたい人が、受託製造業に依頼をすれば、商品企画以外全部やってくれる時代になってきている。パソコン、スマートフォンはもちろん、機械装置や産業用の機器などもそうである。キーエンスがファブレスめーかーであることも有名です。

製造する、作るということが、機械化、自動化などにより外部委託しやすい時代になってきた。

製造するプロフェッショナルになるか、製品を企画・開発する開発型メーカーになるか。

それが自動車の分野にも、来ているということです。これは、単純にファブレスメーカーが開発した自動車ということだけを意味するのではなく、EVになることによって自動車業界が、スマートフォンやパソコンと同じ道を辿るという可能性があるということを意味します。

間違いなく、数年後にはこの流れが加速して、日本の自動車製造の製造台数が減っていくことに繋がっていきます。

消費財や耐久消費財は、地産地消型になりつつあります。その流れにプラスして、製造形態の革命が押し迫ってきてきています。

この流れは、間違いないので、日本の製造業は早めに対処すべきでしょう。