製造業コンサルタントの井上です。
そういえば書いてなかったので10月ですが、株式会社ピーバンドットコムの田坂社長に私の勉強会に来ていただきました。
7~8年前に私のセミナーに参加して頂き、それから2年に1度お会いしておりました。
田坂社長は、いつお会いしても、フラットでナチュラル?で大好きの社長の一人です。
上場されると聞いたときは、びっくりでした。理由は、社員数が20名いなかったからです。
ビジネスモデル自体は、プリントパックとかミスミの材料屋24などの、製造業としてのWEB通販です。
もう少し詳しく言うと、ファブレスメーカーになりますが、WEB通販の形態がCADデータを最終的に入稿するので「データ入稿型WEB通販」と井上は定義してます。
田坂社長が言ってましたが、ビジネスモデルとして「自動販売機」を目指したそうです。要は、注文されたら、工場に指示が自動に行き、工場から出荷されて、その間にはなるべく人が介在しないで、自動化されているビジネスモデル。今風でいうと、IoTですね。
(株)ピーバンドットコムは、創業14年です。その頃から考えられていたことは凄いことです。
講演では、いくつかのポイントがありました。
(1)上場した理由である、スタートアップでの資本政策
(2)BtoB産業財でのマーケティング
(3)企業のメディア化
(1)は、上場されたベンチャー企業でよく聞くのですが、スタート時点での資本政策の失敗です。
詳しくは書けないのですが、要は、スタート時に資金が必要となり、外部から資本を入れてその場凌いだ為、持ち株比率の関係で経営権に影響がででしまったということです。これは、上場の際に51%まで田坂社長の持ち株比率を上げて解決したそうですが、上場して持ち株比率を上げて51%以上にするなど、めったにないケースですね。株式会社を少しでもわかっていたら、やっていけないことなどわかるのですが、田坂社長も20歳代で若かったということと、本当に信頼おける人であれば、金は出すが手は出さないという人なのかもしれません。難しですが。
次に(2)のBtoB産業財のマーケティングについてですが、これは井上が日常コンサルティングやっている考え方が間違いでないことを、改めて確認できました。
それは、BtoB産業財の特性上、必要なければ絶対に購入しません。従って、必要になった時に、その場にいることが必要なります。
人間心理を考えれば、最近ではWEBでの検索という行動に移ります。その時、知っている企業があれば、その企業のWEBサイトを訪れます。困っているので、そのWEBサイトが信用が置ける情報などがあれば、問い合わせる確率はかなり高いといえます。ある調査では70%以上の確率があるといわれてます。
「その場にいること = 認知されていること」が重要になります。
知ってもらわねければ、意味がないということです。初めて知って問い合わせるケースもありますが、何度かWEBサイトを訪れてもらい、認知してもらえていたら、より問い合わせの可能性が高まります。ただ、問い合わせした人の困りごとを解決できることが前提で、それがWEBサイトに正しく表現されていることが求められます。
最後に、(3)の企業のメディア化については、(2)の流れでお分かりかもしれませんが、製造業はかなり特化した分野で事業を行っている企業が多いです。その道に専門家であるということ。半面、幅広い分野を網羅できる企業は、中堅以上の企業になります。
その専門性を表現することによって、その分野で困っている人にとっては、非常に助かる情報なります。
更に、解決できなければその企業に依頼するでしょう。
製造業の中小企業でも専門性を持っているケースがほとんどです。その分野で情報発信がものすごく”下手”です。
正しく情報発信をすることと、その先にはその専門分野での自社のWEBサイトを”メディア化”をすることが、短期的には仕事が取れるWEBになります。また長期的には企業のブランディングにもつながってきます。
(株)ピーバンドットコムの田崎社長から、いろいろ学ばさせて頂きました。ありがとうございました。
また3月にセミナーをご一緒させていただきますので、よろしくお願いいたします。
追伸:
(株)ピーバンドットコム様が主催しているハードウェアのコンテスト「グゲン」が2017年12月16日(土曜日)13時~18時30分に開催されますので、興味のある方は、下記のWEBサイトへ。