製造業 経営コンサルタントの井上です。

金属加工業、非鉄金属加工業の未来は?

金属加工業の加工方法は、切削加工と塑性加工などの板金、鋳物やアルミのダイキャストなど、さまざまあります。

また金属加工なので、素材が金属。ここでは非鉄金属も入れておきましょう。

未来を考える視点として、①加工方法、②素材、③製品特性、④ワークサイズで見ていきます。

まずは①加工方法ですが、

切削加工 → 板金・プレス加工 / 鋳物 / アルミダイキャスト
(3Dプリンタ)

など、加工方法が量産になると、当然、コストが安い加工方法へ変わっていきます。また難しい部品の加工においても、昨今の3Dプリンタ―が今後脅威になる可能性があります。GEの取り組みがヒントになるでしょう。

航空機エンジン部品はもはや3Dプリンターなしでは作れない!

GEの「製造革命」はどのように実現したのか  2017年05月06日 (日刊工業ニュースイッチより)

http://newswitch.jp/p/8923

更に、②素材見てみると、

金属 → 非鉄金属 → CFRP・CFRTP また 樹脂

の流れに当然なります。

更に更に、③製品特性から見る上で、ここでの③製品特性とは、

消費財(耐久消費財) or 産業財

となります。製品によって、どの国で生産をしていくべきかをメーカーは考えます。

昔は輸出産業であった自動車産業は、世界的にみると現地生産が主流になり、開発から生産まで現地で行っていることは周知の事実です。

スマートフォンなどは、現地の嗜好があまり入らない、且つ、小型の製品などの特性からコストが優先され生産地が決まってきます。

消費財(耐久消費財)の生産地が、日本から見るとグローバルになり、日本で生産をしない、また②素材が金属から樹脂化へ移行しているなどの要因で、金属加工の未来は明るいとは言い難い状況にあります。

①加工法は、昔から上記の流れので量産になれば、コスト優先で加工法が決定されます。③製品特性から生産地が変わり、国内生産は少なくなります。

②素材は、よく金属は金属なので素材自体が化けることは少ないが、樹脂やCFRP系は大化けする可能性が今後あります。結局、求められるスペックを満たせば金属でなくても樹脂でも良いのです。

③製品特性の産業財でも、消費財(耐久消費財)と同じ流れに基本なります。ただ産業財の機械の部品に関しては、精度等要求スペックが精密切削加工が必要になるのと、機械メーカーが日本国内にまだ多数残っているので今後もしばらくは安泰ではないでしょうか。(繁忙の差は今後もありますが。)その代表的装置は、半導体製造装置であり、工作機械が上げられます。

工作機械受注高

鉱工業生産指数 半導体製造装置

製造装置の製造は、日本の得意の摺合せ技術なども必要な分野であり、プロセス開発も得意とする分野ではないでしょうか。海外ではインフラやサプライヤーがいない為や、装置メーカーが中小中堅企業が多く、海外生産が進んでいないという側面ももあります。

最後に④ワークサイズについては、ワークサイズが大きいと輸送コストがかかってしまう。但し、ワークが小さい微小ワークなどは国内で生産され輸出することが今後も行われる可能性が高いでしょう。特に、加工技術を必要とする微細加工などになります。

中小の金属加工業の未来を考える視点を、①加工方法、②素材、③製品特性、④ワークサイズで見て見ると、あまり明るい要素がありません。

国内企業のでの競争でも①加工方法でロボットなどを使用した「自動化」の要素が入ってくると、中小企業より中堅企業に分があります。ものづくり補助金やロボット実証の補助金の出かたを見ても、国も中小よりも中堅企業に期待しているという流れを感じます。

中小の金属加工業、特に切削加工業は、今までの延長で考えてはいけない時代に入ってきています。

時代の流れを見れば、当然の流れになります。

ぜひ時代の流れ・トレンドを見る力を養いつつ、自分たちのビジネスをより成功しやすい環境へ導いて行きましょう。

ものづうり企業経営力32の視点
製造業ものづくり企業WEBマーケティング
製造業ものづくり企業 賃金評価制度
産業用ロボット導入自動化コンサルティング
技能技術伝承コンサルティング

【よく読まれている記事】 戦略面

中小の金属加工業の今後、未来とは?
受託加工業は「下請け企業」でなく「パートナー企業」を目指すべき
ミスミ「meviy」から見えてきた、中小部品加工業の今後、未来について
下請け製造業の活きる道・戦略
デジタル時代の「ものづくりは、人づくり」とは
機械設計製作の未来・戦略を、ミスミの「inCAD Library」から考察してみる
ロボットシステムインテグレータ(SIer)の取るべき戦略
機械設計がアップデートされる日

【よく読まれている記事】 マネジメント・管理面

「産業用ロボットを導入している企業」と「しない企業」の圧倒的な差が判明!
受託製造業の管理者として求められること(管理職の仕事・役割)
マネジメントエンジニアリング1
決定事項の「歩留まり」を改善する
組織は叩けば固くなる。組織運営の難しさ。
会社を変化・変革させるには、今より1割の社員が動き出せば全社が動く。
ゲーム性を仕事に取り入れてビジネスを強くする
製造業の採用方法を考える「オープンファクトリー」

【よく読まれている記事】 その他

スマート工場に向けたIoTシステムが氾濫中
ベトナム(ハノイ)の製造業を視察して

産業市場をグラフで見るシリーズ一覧