製造業コンサルタントとして、業界動向や技術動向など、日々チェックしていると新素材の話題が多く見受けられる。
開発されたという素材もありますが、量産化が可能になったという話題もある。
特に最近気になっているのが、2つの新素材、CNT:カーボンナノチューブとCNF:セルロースナノチューブです。
日本ゼオンとNEDO、単層カーボンナノチューブ含有の熱輸送シート開発
サーバーなどのCPU冷却用に提案 (日刊工業新聞 ニュースイッチより)
日本ゼオンと新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は10日、単層カーボンナノチューブ(CNT)とフッ化ゴムを組み合わせ、高性能熱輸送シート(TIM)を開発したと発表した。従来品に比べ2倍近い性能を確認した。サーバーなどのCPUの冷却用に提案する。日本ゼオンは12月にパイロットラインを立ち上げ、将来は売上高200億円程度を目指す。
患者の骨と一体化促進
CNFで人工骨補塡材、大王製紙など開発成功 2016年12月1日(木)(愛媛新聞)
大王製紙(四国中央市)は30日、植物由来の新素材・セルロースナノファイバー(CNF)を利用して、骨の欠けた部分などを補う「人工骨補塡(ほてん)材」の開発に成功したと発表した。CNFを原料に使うことで従来より微細な穴の多い人工骨になり、患者自身の骨と一体化する「自家骨化」の促進などが見込まれるという。 (https://www.ehime-np.co.jp/article/news201612016761)
これらCNT、CNTは、他の物質と混ぜ合わせることによって、強度など機能をアップできる。脱金属の流れである。
今後、様々な機器が自動で動く、または電池で動く機器が増える中、軽量化が求められている。
機能とコスト、あと加工性が良いかどうか合えば金属である必要はありません。
軽量化は、ロボット、自動車など、要求が多い。
脱金属が進めば、金属加工業が今度どうなるか一目瞭然。
最新技術の動向を密必要もありますが、最終的に使われる産業の動向や新素材の動向如何によっては、大きな変革が起こっていく。
工業界の変化のスピードは、BtoCのビジネスに比べて変化のスピードは遅いですが、一度変化が起こったら、劇的な変化が起こることは歴史が証明している。その場合、自分たちの仕事がなくなることを意味します。しっかりと世の中の動向を見ていくことをお勧めします。