◆コンサルタントの視点

中小の金属加工業の未来は?

製造業 経営コンサルタントの井上です。

金属加工業、非鉄金属加工業の未来は?

金属加工業の加工方法は、切削加工と塑性加工などの板金、鋳物やアルミのダイキャストなど、さまざまあります。

また金属加工なので、素材が金属。ここでは非鉄金属も入れておきましょう。

未来を考える視点として、①加工方法、②素材、③製品特性、④ワークサイズで見ていきます。

まずは①加工方法ですが、

切削加工 → 板金・プレス加工 / 鋳物 / アルミダイキャスト

など、加工方法が量産になると、当然、コストが安い加工方法へ変わっていきます。また難しい部品の加工においても、昨今の3Dプリンタ―が今後脅威になる可能性があります。GEの取り組みがヒントになるでしょう。

航空機エンジン部品はもはや3Dプリンターなしでは作れない!

GEの「製造革命」はどのように実現したのか  2017年05月06日 (日刊工業ニュースイッチより)

http://newswitch.jp/p/8923

更に、②素材見てみると、

金属 → 非鉄金属 → CFRP系 また 樹脂

の流れに当然なります。

更に更に、③製品特性から見る上で、ここでの③製品特性とは、

消費財(耐久消費財) or 産業財

となります。製品によって、どの国で生産をしていくべきかをメーカーは考えます。

昔は輸出産業であった自動車産業は、世界的にみると現地生産が主流になり、開発から生産まで現地で行っていることは周知の事実です。

スマートフォンなどは、現地の嗜好があまり入らない、且つ、小型の製品などの特性からコストが優先され生産地が決まってきます。

消費財(耐久消費財)の生産地が、日本から見るとグローバルになり、日本で生産をしない、また②素材が金属から樹脂化へ移行しているなどの要因で、金属加工の未来は明るいとは言い難い状況にあります。

①加工法は、昔から上記の流れので量産になれば、コスト優先で加工法が決定されます。③製品特性から生産地が変わり、国内生産は少なくなります。

②素材は、よく金属は金属なので素材自体が化けることは少ないが、樹脂やCFRP系は大化けする可能性が今後あります。結局、求められるスペックを満たせば金属でなくても樹脂でも良いのです。

③製品特性の産業財でも、消費財(耐久消費財)と同じ流れに基本なります。ただ産業財の機械の部品に関しては、精度等要求スペックが精密切削加工が必要になるのと、機械メーカーが日本国内にまだ多数残っているので今後もしばらくは安泰ではないでしょうか。(繁忙の差は今後もありますが。)その代表的装置は、半導体製造装置であり、工作機械が上げられます。

製造装置の製造は、日本の得意の摺合せ技術なども必要な分野であり、プロセス開発も得意とする分野ではないでしょうか。海外ではインフラやサプライヤーがいない為や、装置メーカーが中小中堅企業が多く、海外生産が進んでいないという側面ももあります。

最後に④ワークサイズについては、これは単純にワークサイズが大きいと輸送コストがかかるので、ワークが小さい微小ワークなどは国内で生産が今後もおこなわえる可能性があります。但し、加工技術を必要とする微細加工などになります。

 

中小の金属加工業の未来を考える視点を、①加工方法、②素材、③製品特性、④ワークサイズで見て見ると、あまり明るい要素がありません。

国内企業のでの競争でも①加工方法でロボットなどを使用した「自動化」の要素が入ってくると、中小企業より中堅企業に分があります。ものづくり補助金やロボット実証の補助金の出かたを見ても、国も中小よりも中堅企業に期待しているという流れを感じます。

中小の金属加工業、特に切削加工業は、今までの延長で考えてはいけない時代に入ってきています。

時代の流れを見れば、当然の流れになります。

ぜひ時代の流れ・トレンドを見る力を養いつつ、自分たちのビジネスをより成功しやすい環境へ導いて行きましょう。

 

 


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プロフィール

(株)船井総合研究所 上席コンサルタント/

エグゼクティブ経営コンサルタント/

シニアエキスパート

●製造業分野のトップコンサルタント

●船井総研内上位トップ5(2017年)

高校3年から経営コンサルタントを目指す。理系なので大学で経営工学を専攻。前職(タナベ経営)の最終面接の後に交通事故入院3週間。。。終わったと思ったら合格。タナベ経営→船井総研。コンサル分野は製造業がメイン。

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